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INTERVIEW

〈前編〉フラワーデザイナー×ピアノ講師という生き方 ~作りたい!挑戦したい!という志を大切に~

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吉川寛子

吉川寛子

東京都出身。3歳のころからピアノを始める。国立音楽大学付属小学校に入学し幼いころから音楽の環境で育つ。在学中は数々のコンクールやコンサートに出演する。また大学では音楽療法を学び、毎週施設で音楽セッションを行う中で人との交わりの大切を実感する。卒業後は経営者であった父の勧めで一般企業に勤めホテル業や秘書業務等を経験した後音楽の世界へと戻り、演奏活動及び教室の運営をする。演奏活動ではアーティストと共演、CDを作成したりと活動の場を全国へと広げる。毎年自主公演をしサントリーホール等でコンサートを企画運営している現役ピアニスト。また大好きだったお花を使った事業をしたいと思い立ち自らアレンジメント教室に子連れで通い、師範免許を取得。その後子供と一緒にお花が楽しめる教室を開講。その後企業からの依頼等で商品開発、店舗装花が増える。様々な場所で独特の色使いのお花を使い独自の花アートの世界を表現している。

吉川先生の教室について教えてください。

現在、お花とピアノの2つのお教室を運営しています。

お花のお教室は、お花の素晴らしさや価値を多くの人に広めたい、という想いでスタートから12年が経ちました。さまざまな現場で積んできた経験を活かし、お花作りの極意をお伝えする教室を運営しています。花材はいつも新鮮なものをたっぷりと大田市場から直接仕入れ、資材は海外を訪問し花市場から直接仕入れてきたものを使用します。お花をアートに仕立てるために材料にもこだわり、初めての方でも感激するくらいの作品を作れ、ワークショップに参加された皆さまにお楽しみいただけるお教室になるように心掛けています。また、色使いやアレンジメントのダイナミックさなど自らイタリアで学んだ独自の手法をお伝えしています。力強く生命力あふれる作品は男女問わず生徒さんに人気です。レッスン中は、細かいポイントをお伝えしたり、お花の豆知識など会話もお楽しみいただいております。少しでも学んだことを生かしてほしいとお教室開業支援や、職業体験など様々な事に挑戦できるサポートも行っています。私自身は花育や社会貢献活動にも力を入れており、お花を広める教室として日本全国でお花の輪を広める活動をしています。

また、幼い頃からライフスタイルの一つであったピアノを使い音楽教室を開いています。3人の子育てをした経験を活かし、どんなお子様でも「ピアノ大好き!」になってもらえるレッスンを考案しました、また近年では経営者の方々向けにピアノを指導するなど様々な方々、様々な角度からピアノの価値を広めようと活動しています。

Qお教室をはじめる前について教えてください

大学を卒業してすぐに都内のホテルに就職しました。学生時代レセプタントの仕事をしており、毎週ホテルに出入りしていたのでホテルマンになることはそう不自然な事ではありませんでした。立派なコンシェルジュになってお客様のお役に立ちたい、という意気込みがあったものの、自分が本当にやりたいこととのギャップに、仕事に打ち込めない日々が続きました。海外からお客様の受け入れやVIPの対応など、日常では味わえない仕事の醍醐味はありましたが、「こうしたらもっと良くなるのに・・・」「お客様にとってもっと良い方法があるのに・・・」という思いを中々実現できない会社のシステムに歯がゆさを感じ、入社2年目に退職をしました。その後企業の総合受付、秘書職を経験し、自分がやりたい、と思えることをやろうと決意しました。

Q開業のきっかけは何ですか?

妊娠をきっかけに専業主婦となりました。妊娠中、お花屋さんに通いお花を楽しむことが増え、将来は主婦業の合間にお花を広める仕事ができたなら、という小さな思いがありました。出産も終え子供と2人だけの日常も少し落ち着いた頃、お花のスクールに通いたいと様々なフラワースクールヘお問い合わせをするも、子連れでは受講できません、とお断りされてしまいました。小さな子供を育てながら行動することの難しさや、世間の厳しさを実感し、きっと同じ思いのママもいるはず!と託児付きのお教室を作りたい、と思ったのが起業のきっかけです。

いろいろと探し、やっとの思いで小さな子供を連れていけるプライベートレッスンをしてくださる先生を見つけ、2年間、雨の日も雪の日もベビーカーを押して通い、師範の資格を頂きました。今思えばなんて大変な事を・・・と思いますが作ると決めたものは作らなくては気が済まない性格、どんなに大変でも真面目に通いやっと自分が教えられる立場に立つことができました。世の中に何を広げていけるか、お客様は来てくれるのだろうか?など心配や不安を抱えながら開業をしました、というよりしてしまいました、という言葉がぴったりのスタートでしたが、私にとっては根本的な企業理念や事業計画書より教室を作りたい!挑戦したい!という志の方が大切でした。そんなスタートだったので山あり谷あり、さまざまな経験をさせて頂きました。

Q開業時のことを教えてください。

最初は、個人事業主からスタートしました。

正直役所などに開業の申請をする必要があることすら知らず手探りで始めました。役所や花き市場などへさまざまな申請をしなくてはいけなくて、書類などを準備しながら、仕事をスタートするんだ!と実感しました。あまり事業を大きくする予定もなく、子育ての合間にお花教室ができればよいと思っていた程度だったので、開業手続きから確定申告まですべて自分でおこないました。

自分しかいないので、調べたり、税務署に出向いたりと、少しずつ会社ということを学べて勉強になりました。

集客は何もできませんでした。HP制作もどこにどう頼んだらよいのか、決済はどうしたらよいのか。正直、本当に何も知らない主婦でした。そして、どうしていいのか分からず出向いた場所は区役所。区役所で「託児付きのお花の教室を開きたいのですがどうしたらいいですか?」と、全く管轄外の役所へ行き、窓口で係の人を困らせてしまったのは良い思い出です。でもその区役所の担当の方が、エコプラザという場所を紹介してくださり、エコプラザで初めて託児付きのお花教室を開催できることになったのです。それが初めてのお花教室でした。大きな施設で子供を預かってもらえてママはお花を楽しめる、エコプラザのお花教室が直ぐにに口コミで広がったようで、毎回申し込み日と共に満席になりました。また、メディアにも沢山取材していただき、ファッション誌にまで掲載されるようになりました。そこからさらに「今度はお教室でも習いたいのですが・・・」という方からご連絡を頂くようになり、やっと自分の自宅でのお花教室がスタートしました。

当時は頭で考えるより、思い立ったらすぐに行動、という感じでした。

Q開業時に苦戦したことは何ですか?

開業当時は2歳の子供がいたので子連れで仕事をすることの難しさを実感しました。

打ち合わせに連れていくのにも、預けるにしてもどちらも大変で、いつも時間に追われていました。

子供を抱っこして市場に仕入れに行くのは日常茶飯事。本当に24時間営業状態でした。

エコプラザでの教室と違い、自宅でのレッスンは集客をどうするか?がとても大きな課題。レッスン料を変えてみたり、毎日開催してみたり、いろいろ試行錯誤してみましたが、これと言って大きな解決方法がありませんでした。

Q どのようにして集客が出来るようになったのですか?

いろいろと悩んだ結果、やはり初心に戻り、本当に作りたい、自分でしか表現できない作品を作り、これを生徒さんにも伝えていこうと決断しました。その為、流行やお花教室の基本スタイルからは外れたレッスンだったと思います。伝えたいこと、レッスンの内容などをブログで紹介し、生徒募集すると少しずつ生徒さんが集まる様になりました。レッスンでは生徒さんに写真を沢山撮ってもらい、生徒さんにも「とても素敵なのでSNSで沢山載せてくださいね」とアドバイス、それを見た生徒さんのお友達が次回のレッスンに一緒に来るようになりと、どんどん生徒さんが増えていきました。その頃から単価は他の教室より1.5倍ほど高く設定しました。その分しっかりとした作品を満足するまで作れる教室という理解を頂き、差別化ができたと思います。沢山の生徒さんが来てくれると人の繋がりもでき、「今度会社で開催してください!」などお声をかけてくださり、少しずつ教室も軌道に乗ることができました。

また、当時はイベントなどでピアノを弾くお仕事も頂いていて、それを知った生徒さんから、ピアノも教えて欲しいと依頼が増え、ピアノ教室も始めることになりました。

Q すごい忙しい日々ですね、当時売上などどのくらいあったのですか?

はい、お花の教室を開業し少し後にピアノ教室も開業したので楽しい反面大変でした。午前はお花、午後はピアノ、夜は演奏、という日々でした。子育てをしながらでしたので家族をはじめ周りの方々の支えがあってやっとの日々です。主人も働くことに反対はなく、応援してくれました。

ピアノ教室はプライベートレッスンになるので50名ほどが最大でしたが、お花の教室は一度に多くの方が参加できるので2年経った頃には月収で100万円を超えるようになりました。また催事イベントなどへも呼んで頂けるようになり、売上は増えていきました。

現在は、株式会社化し、ピアノ教室は3名の先生と協力し運営しています。またフラワーショップを開店し小売りも行いながら、ホテルやイベント装花のお仕事も増やしています。

Q 生徒さんを集めるコツはありますか?

振り返ると、開業当初は売上などを気にしていましたが、売上や利益のことをあまり考えず、自分が広めたいと思うものを作り始め、それをしっかりと伝えようと決意してから生徒さんが増えたと思います。

結果は後から、、という感じでした。

次回、後編では1日のタイムスケジュールやこれから開業をしてみたいと思っている方へのメッセージをお伝えいたします。

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