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INTERVIEW

〈前編〉時代に沿った柔軟な姿勢で教室の急成長に成功! ~充実した日々は「始める勢い」と「続ける信念」の積み重ね~

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松崎 ひさ子先生

手作り石けん教室 JDSA TOKYO

松崎 ひさ子先生

手作り石けん教室 JDSA TOKYO

JDSA 日本デザイン石けん協会 代表理事

子育てをしながら、より自分らしく働ける教室業を開始。
初めはアロマ自宅教室として開業するも、石けんに惹かれ、手作り石けん教室をスタートする。当時は他にない簡単に作れるM&Pソープを取り上げることで、メディアから注目され多数の受講者が全国から訪れるようになる。現在は、M&Pソープでは初の石鹸資格となるディプロマ資格を従え、2017年に設立した(一社)日本デザイン石けん協会の代表理事として、石鹸の普及活動とともに資格取得の大切さを広め、より自分らしく働ける女性を増やす活動を行う。簡単に楽しめる手作り石鹸から、植物オイルを使った本格的なせっけん作りまで、様々な種類の石鹸づくりが楽しめ、資格も取得可能。
先生自身はオンラインでのレッスンに完全移行し、わかりやすく効率的に、また、交通費や宿泊費をかけずにレッスンに参加できる環境を整えた活動を行っている。
著書『宝石みたいなせっけんのレシピBOOK』『GALAXY惑星せっけん手作りキット』

Q前職について教えてください

大学を出て、財閥系の貿易関係の会社でOLをしていました。
私は結婚が早くて、入社2年で結婚し、1人目を出産しました。
一度は復職したのですが、子どもが小さいうちは時短勤務でした。 また残念ながら、当時の職場は男性社会で、仕事と子育ての両立に理解のある人や、同じように子育てをしながら仕事をしている先輩もいなかったので、結構肩身の狭い思いをしていたんです。
業務内容も、お茶汲みくらいしかすることがなくて、活躍の場も見つけられませんでした。それで、ちょっと自分には大変かな、と思い始めて、自然と別の道を考えるようになりました。

Q活躍の場を見出すための開業決意だったのですね。開業時に印象に残っているエピソードはありますか?

自分で言うのもおかしな話ですけど、私、独学派なんです。
あんまり人の言うこと聞かない、じゃないですけど(笑) 本を見て勉強するほうが好きだったんです。
なので、最初は教室には通わずに、本を見ながら自分で色々とやってみていました。
1年くらいすると、失敗を重ねつつも自分の中では何とかできるようになって、それでもう開業してしまいました。今思うと、無謀ですよね(笑)

そうして自宅で教室開いているうちに、独学ということもあって名称というか、「○○認定講師」みたいな肩書きがなくて、名刺を作るにしても「なんかショボいな…。」なんて感じるようになりました。

そこで資格を取った方がお教室にはいいかなぁと思い、教室に通うことにしました。
技術的には習うことはないだろうな、なんて強気に思いながら通い始めたんですけど、行ってみたらガラッと世界が変わったんです!

やっぱり、自己流でやってきたので、本ってどうしても最新の情報ばかりではなくて、内容が古かったんです。
先生が「今はこんな風にやった方が早いのよ」なんて教えてくれると、「えっ、こんなにスムーズにできるんだ!」なんて驚くことが多くて。恥ずかしい、って感じました(笑)
作れるものは同じなのに、行程が全然違っていて、学ぶことが実はたくさんあるんだ、と気づくことができました。

そして資格も無事に取得し、教室に通ったことで活動が本格的になったという感じです。

~先生ご自身は、独学でまなび、その後お教室に通われたわけですが、振り返ってみてお教室に通うのと独学はどちらが良いとお感じですか?

いや、それはやっぱり教室に通った方がいいですー!(笑)
なぜかというと、お教室って、先生と自分だけで完結するわけではなく、自分と同じような仲間が周りにいっぱいいます。これから開業しようとか、資格を取ろうって考えている人たちとか。
私が通っていたお教室は先生が名刺交換もOKしてくださったので、交流の場として活用できるんだなと。

「あ、教室って、こういうことなんだ!」って。
すごく思いましたね。自分もそれをやっていくんだ、と勉強になりました。
ただ「作ることを教えるだけ」の場所ではなくて、コミュニティとしての意識を持つようになりました。
私自身がそれを感じ取れたのは大きかったです。

一緒に学ぶ仲間ができる喜びやモチベーションの作り方もそうですし、開業を考えていて、同じように一歩踏み出そうとしているタイミングの人たちとの交流が生まれるので、情報を教え合ったりできます。
それこそ、ココでこういう材料安く買えるよ、とか集客につながるブログの書き方とか。
もう、本当に情報がすべてですから。そういう仲間ができたことは大きくて。

それだけじゃなくて、独学ってどうしても「個」で、1人で完結してしまいますよね。人と繋がることの大切さは、人のやり方だったりを見て学ぶことができたり。世界が広がりました。

Q開業時に苦戦したことは何ですか?

当時は副業も禁止されていましたし、教室業で食べていこうと思っていたので退職するのが絶対条件だったんです。
なので、家族の同意を得るのには苦労しました。特に両親は教室業というものがどういうものか分かっていなくて、「ちゃんと食べていけるの?」と…。それまで共働きだったし子供もいたので、とても心配していました。
説得には時間がかかりましたし、開業当初はまだ反対されたままの状況でした。

そういう事情もあり、「お金をかけることができない」状態でスタートしなくてはなりませんでした。
退職金も全部使うわけにいかないので、「資金」と呼べるものがなくて、とにかく最低限のものを揃えるところから始めました。
最初は自宅で教室をやっていたので、開業資金は教室の備品などで30万円ほど。資格も割と安いライセンスで、3万円くらいのものを取得しました。

秋葉原だったのでメイド喫茶の店員さん達に混ざって、ビラを配ったりもしたんですよ(笑)

Qご家族を説得し、晴れて開業した後はどのようにお教室を軌道に乗せたのでしょうか?

実は、これも家族がキーワードなんです。
会社を辞めて始めたことだったので、趣味の延長でちょっとずつ大きくしていこう、というよりも、しっかり仕事として教室業をやろうという意識でした。
最初の目標は「OL時代のお給料を超える」ことでした。会社員のときは時短勤務でしたから、手取りが20万円を切るくらいだったんですけど、最低限そこは利益として出さないと、と思っていました。

そこで、自宅だと住所の記載ができないとか、色々と制限がありますし、ちゃんと仕事としてやるんだから別の場所でやろうと思い、開業から半年くらいでテナントを借りて活動をすることにしました。

また、メリハリをつけて仕事をすることを意識していたので、当初から教室の場には子供は一切連れてきたりせずにレッスンをしていました。
私としては、子供や家族がいる空間でなんとなく作って3,500円いただくなら、しっかり準備して私も生徒さんも集中できる環境でより良いものを作って、5,000円いただきたい、という考えでした。
これはお教室ごとに色々あって、何がいいとか悪いとかじゃないですけど、私の場合はそこを意識して教室を大きくしていこうと思っていました。

両親は反対していたものの、夫は、お教室をスタートしてから私のストレスが減って機嫌が良くなっていったからなのか、すごく協力してくれるようになり(笑)、週末は子供の面倒を見てくれました。

実はうちの教室には大きな転換点があって、急激にお教室が大きくなったのも、夫のおかげなんです。
私は、仕事のことで悩んでいるときに夫に相談するのですが、それで大ヒットしたメニューがあって。
それがこのアイスキャンディーソープです。

私はプロとして、しっかり作れること、ちょっと工夫して違う角度のものを目指してしまいがちですが、夫は「素人目線」で語ってくれるので、ギャップを埋められるのです。

アイスキャンディーソープは見た目も可愛くて誰でもアイスって認識できるじゃないですか。
これが、インスタブームの時期にドンピシャでハマって、「こんなにお客さん来るの!?」っていうくらい人気が出たきっかけなんです。
そこから、企業さんからのお話が来るようになったり、メディアの出演につながったりして、お教室の急成長にとても大きな役割を果たしてくれました。

やっぱり、独学と教室の違いというところでも触れましたけれど、「人の意見を聞く」場をつくるのがいかに大切かというのが実感できた出来事です。
私だけでは、このアイディアは生まれなかったし、「教室は難しいことを先生にならって習得するところ」という固定観念が崩せなかったと思うので、夫には感謝しています。

このアイスキャンディーソープがあったからこそ、メディア戦略にも活用できましたし、協会設立までの道筋をつくれました。

次回、後編では協会設立のきっかけや1日のタイムスケジュール、これから開業をしてみたいと思っている方へのメッセージをお伝えいたします。

<先生のお教室はこちら>
JDSA TOKYO 東京 秋葉原 日本デザイン石けん協会本部校

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