日ごろ講師としてどのような活動をしているか教えてください

伝えたい相手に伝えるための「伝わる」言葉や「伝わる」デザイン、コミュニケーションの基本である「聞く」力を育むインタビューの技法、人を幸せにする企画や発想のふくらませ方、これから一生役立つメモの取り方等をお伝えしています。お話しする先は、企業や行政機関、NPO等のほか、大学や高校、小学校等…子どもから大人まで、年齢やシーンも様々。最近では、伝わるプレゼンスライドの作り方を小学生にお教えするなど、おもしろい時代になりました。

どのような経緯で講師として活動を始められましたか？

知り合いのデザイナーさんから、大学講師の仕事をすすめられたのがきっかけです。企画力を育む授業で、教授のサポート役を担ってほしいと。企画に限らず、仕事の上でもプライベートでも、ものごとのほとんどは言葉から始まり、言葉を磨き上げていくことによって思考はますます深まります。

コミュニケーションは苦手だ…と思い込んでおられる方が非常に多いのですが、上手く話せることよりもまず大切なのは、なんとしてもこうしたい、という強い気持ち。そして、そんな気持ちや思考を、借り物ではない自分の言葉で表現できるかどうかです。

上手く伝えられない、言葉化できない…という声をお聞きする機会があまりにも多く、なんとか助けて差し上げられないだろうかと試行錯誤しながら、今日に至ります。

レッスンを行う際に意識していることや、講師としての「強み」を教えてください

楽しく、安全な雰囲気づくりと、相手のために話すことを心がけています。これまでの知識や経験、自分ならではの体感を総動員し、そのトピックひとつひとつが本当に必要か、役立てていただけるかどうかを確かめながら、一緒にレッスンを創り上げていくイメージです。

また、知るだけでなく、理解を深めて実際に活用していただきたいと願い、体感を伴うワークを交えて進行することがほとんどです。強みは…相手によって分かりやすい言葉で話すこと、耳ざわりがいい（らしい）声でしょうか。心地よくて、眠気を提供してしまっているそうなんですけどね。笑

今回Waccasで実施したお仕事（プロジェクト）の内容を教えてください

ある企業様の営業チームのみなさんに、「1人1人がユニークな強みを持つこと、それを自分の言葉で語れることの重要性」をお伝えするレッスンを行いました。

さらに、顧客との関係を構築するためのポイントとして、コミュニケーションは「聞くこと」から始まること、常に企画すること＝現状をよりよくするには？と考え続けること、常に相手ファーストであることの重要性について、お話ししました。クリエイティブな業務はもちろん、営業も事務も何もかも個人で担い、フリーランスとして活動し続けてきた経験をもとに話してもらえたら、とのことでした。

お仕事を実施してみての感想があれば教えてください

オンラインレッスンのさらなる可能性を感じました。関西に居ても、どこに居ても、自分が積み重ねてきた知識や経験を必要としてくださっている方々とつながることができ、何かのお役に立てるかもしれないのだと。

ご要望に応じてお話ししたり、場合によっては寄り添うようなことしかできないけれど、そんな私でも何かしらの助けになれるのかもしれない…今は、そんなささやかな望みを抱いています。

これからWaccasを利用する講師の方や、プロジェクトへの応募を検討している方へアドバイスをお願いします

今回のお仕事は、これまでお話ししたことのないテーマでした。これまでの人生を見つめ直し、どういうエピソードをどう伝えれば、営業マンのみなさんの心に届くのかを考えに考えました。Waccasでは、自分の身のまわりの世界とは異なる、より多くの方に目にとまる可能性があり、思いも寄らないオファーが舞い込むこともあるのだなと実感しました。積み重ねてきたことを磨いたり、経験したことのないことに挑戦できる場があるというのは、本当にありがたいことですよね。