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説明できますか?ヴィーガン・ベジタリアン ~正しい知識で生徒さん満足度を上げよう~

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突然ですが、「ヴィーガン」という言葉をご存じでしょうか。
そう問われると、多くの方が「はい」とお答えになると思います。
それでは「ヴィーガンとベジタリアンはどう違いますか?」と聞かれたら、正しく回答できるでしょうか。

「お肉はNGでしょう?」という漠然とした知識はあっても、チーズは?卵は?とフォーカスしていくと、定義を細かく理解できている人は、そう多くありません。

しかしながら、近年の健康意識の高まりやSDGsへの関心を機に、日本でもヴィーガンやベジタリアンの人口は増えてきています。
こうした世の中の動きに敏感であれば、対策を練ることで大勢の生徒さんにご満足いただけるお教室の運営が可能となります。

この記事では、ヴィーガンとベジタリアンの違いから、お教室での対応事情まで様々な角度からご紹介してまいります。
「食」と聞くと料理教室をイメージしがちですが、その他ジャンルにも活かせる方法はたくさん!
もうすでにレッスンに取り入れている方も、ここまで読んでドキッとした方も、この記事から生徒さん満足度向上のヒントを見つけ出していただければ幸いです。

ヴィーガン・ベジタリアンとは

以前からよく耳にしていた言葉としては、ベジタリアンの方が認知度は高いのではないでしょうか。ベジタリアンは「菜食主義者」の総称で、植物性食品を“中心にした”食生活を送る人のことを指します。一方ヴィーガンとは、「動物を利用しないで生きる」という考えを基に、植物性食品のみを摂取する人のこと。また、食のみだけではなく、洋服・化粧品など、すべてにおいても「動物の犠牲のうえに成り立った商品でないか」を大切な価値観としています。

ごく簡単にですが、カテゴリーごとにまとめた表をご用意しました。
カテゴリー

いかがでしょうか。だいぶイメージが湧きやすくなったかと思います。

ベジタリアンに「△」がついているのは、その人たちの背景によって摂取できるものに差があるからです。
例えば、宗教上の理由、アレルギーや病気のため、健康意識、地球環境のため、といったかたちです。

そのため、肉、魚、卵は食べないが乳製品は食べる「ラクト(=乳)・ベジタリアン」や、肉と魚は食べずに卵や乳製品はOKな「ラクト・オボベジタリアン」などにさらに分かれていきます。
「ヴィーガン」についても、食事においてヴィーガンを選ぶ人もいれば、食事以外の選択(衣類や化粧品など)もヴィーガンを徹底する人もいます。

これだけ多くの人がいる世界ですから、多くの主義があり、その数だけの分類があることはある意味当たり前とも言えますよね。単純に「あの人はベジタリアンだから○○だ」「ヴィーガンなら△△なんだよね?」とひとくくりにせず、それぞれの価値観の中で、選択に段階があることを認識しておくことで、他者との相互理解が深まり、気持ちよく交流ができますね。

菜食主義者や、動物性食品を減らすことに意識を向ける人たちが増えている

欧米に比べ、1人当たりの肉の消費量がもともと少ない日本では、ヴィーガン、ベジタリアンは少ない比率となっています。しかし、関連商品や店舗は増え、確実に関心は広まっています。

こちらも、図をご用意したのでご覧ください。
ヴィーガン・ベジタリアン割合

この図にあるように、ベジタリアンとまではいかなくても、意識的に動物性食品を減らそうと考えている人たちも増えてきています。
また、菜食主義のタイプはとても細分化されています。

ご自身のお教室でどのようなタイプの方を想定した運用をするか、調べて検討してみるのもオススメです。

ではここから、そんな方たちに向けて先生が貢献できることは何か、2022年2月に行ったアンケートの結果を参考にしながら、考えていきたいと思います。

料理教室の約8割がヴィーガンなどに対応するレッスンの必要性意識を持っている

まずは、「食」と切っても切り離せない料理教室のご回答を見てみましょう。
ヴィーガン、マクロビオティック、ベジタリアンなどに対応するレッスン開催の必要性を感じますか?という質問に対し、「必要性を感じる」と回答した料理教室は56.5%で、すでに対応しているお教室も21.4%ありました。実に77.9%もの料理教室が、必要性を感じ、行動に移していることがわかります。

ヴィーガンなどに対応するレッスン開催の必要性

また、プラントベースフード※1全て植物由来原料から作られた食品、もしくは大部分が植物由来原料から作られた食品のこと。を使ったレッスンのご経験についてもご回答いただきました。
経験ありが48.9%、経験なしが51.1%とこちらは約半数のお教室で開催されているようです。

プラントベースフードを使ったレッスンの経験

実際にいくつかのお教室に伺ってみたところ、「大豆ミートを使ったヘルシーランチ」や「バレンタインデーにヴィーガンスイーツにトライ!」といったかたちで、生徒さんの関心・季節に合わせたテーマで開催されているようです。

ヨガ教室の約6割が、イベント等ではプラントベースフードを選ぶと回答

次に、料理教室以外のジャンルも見ていきます。
食事を提供する機会がある場合に、プラントベースフードを選択するか、という質問に対して、ヨガ/美容健康ジャンルでは64.5%が「はい」と回答しています。その他ジャンルでは32.9%ですので、2倍の差が開いています。

元々ベジタリアンの人は健康意識から菜食主義を選んでいるという方も多いので、健康系のジャンルでは多くの先生がプラントベースフードを選択する意識を持たれていると予測できます。

逆にその他のジャンルにおいては、お教室でのプラントベースフード体験を通し、生徒さんの健康意識アップや、選択肢を広げるという意味で活用されると、満足度向上につなげることができるかもしれませんね。

プラントベースの食材を使用したものを選択する割合

6割以上のお教室が、ヴィーガン・ベジタリアンが増えていると感じている

最後に、植物性の食品摂取への意識やヴィーガン・ベジタリアンの割合推移について、調査結果をご紹介します。

先生自身や生徒さんの「植物性の食品を積極的に摂ろう」とする意識が、以前より高まっているかというご質問には、「とても感じる」が21.4%、「感じる」が49.6%と、7割以上のお教室が意識の高まりを感じ取っているようです。
その理由について、最も多かったのが「健康意識が高まっているため」で、47.2%でした。
注目したいのは「環境配慮への関心」や「アニマルウェルフェアへの関心」という、SDGs意識の高まりから植物性食品を選択する方の割合が20%以上を占めていることです。

さらに、ここ数年でヴィーガンやベジタリアンの方が「増えている」と回答したのが22.0%、「やや増えている」と回答したのが45.1%となりました。

こうした結果から、ヴィーガン・ベジタリアン人口の少ない日本においても、流れが生まれつつあるということがご理解いただけるのではないでしょうか。

植物性の食品摂取への意識

ヴィーガン・ベジタリアンの割合推移

生徒さんの健康意識や環境意識に先生が目を向けて、そこに寄り添ったレッスン提供や気配りをしてあげることで、生徒さんのお教室に対する信頼度はグッと高まります。

レッスンだけでなく、ティータイムにプラントベースのスイーツを用意してみる、ベジタリアン向け食品の品ぞろえが豊富なお店の情報を共有する、といったことから始めてみるのも良いでしょう。
この記事にあるようなデータを共有するだけでも、生徒さんとの新しい会話が生まれたり、大きな気づきのきっかけとなったりするかもしれません。

 

ここまでお読みいただき、対応するのは決して難しいことではない、と感じていただけたのではないでしょうか。
ですが、世の中にアンテナを張っているかいないかで大きく差がついてしまう部分でもありますよね。
どのようなジャンルのお教室でも、生徒さんを大切にする想いは同じだと思います。ぜひ、日本や世界で今起こっていることに目を向け、日々価値観をアップデートして、生徒さんに寄り添うお教室運営を続けてくださいね!

 

【調査概要】
調査方法 インターネット調査
調査対象 『趣味なび』に教室登録している会員582名
(うち、料理教室131名、ヨガ・フィットネス・美容健康教室62名)
調査期間 2022年2月8日(火)~22日(火)

References
1 全て植物由来原料から作られた食品、もしくは大部分が植物由来原料から作られた食品のこと。

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