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生徒の「分からない」を引き出すコミュニケーション術

趣味なび大学編集部 小林

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教室運営において、生徒とのコミュニケーションは教室の雰囲気作りに大きな影響を与えます。 良好な関係性を保つためには、スムーズで分かりやすい授業進行能力を求められますが、生徒1人1人の理解スピードはバラバラです。 そんな中で生徒自身が自分の「分からない」ことを積極的に伝えてくれるようにするためにはどのように接するのが良いか。 今回は、生徒の「分からない」を引き出し解決するためのコミュニケーション術について、考えていきます。

コミュニケーションにもレベルがある

コミュニケーションには、段階的な能力レベルがあります。

Lv.1→相手の話を聞く
Lv.2→自分の気持ちを伝える
Lv.3→テクニック・スキルを教える
Lv.4→相手の問題解決を支援する
Lv.5→相手の目標達成を支援する
Lv.6→相手の心を癒す
Lv.7→相手のミッションを見つける
Lv.8→Level.1~7のすべてが出来るレベル

以上の8つの段階です。

教室運営をしていく先生方には、この中のLv.3までが必須能力となります。それ以外の能力に関しては、教室の種類によって臨機応変な対応が求められるでしょう。

例えば、モノづくり系の教室であれば、生徒さんの作品完成というゴールがあるので、Lv.5の「相手の目標達成を支援する」能力も求められてきます。

そして今回着目したいのは、Lv.4「相手の問題解決を支援する」能力です。教える立場に立つ時、一方的に伝えて行くのでは、意思疎通は叶わず、コミュニケーションも一方通行となってしまいます。教えるためには、教えを受ける側の生徒さんへのフォローが大切となります。

では、フォローをするためにはどのようなコミュニケーションが必要となるのかご説明致します。

カウンセリング能力を高めてみる

生徒さんの「分からない」をフォローしていくために、まずは相手から聞き出すことから始めましょう。

授業中、先生の皆さんは決してマンツーマンで教えていくわけではないため、生徒さん自身に発言していただくことが肝心となってきます。しかし、大人数の生徒に対し先生は1人という場面も少なくはないので、

「聞きたいけれども、いつ話しかければ良いか分からない」
「発言をしても良いのか分からない」
「大勢の前で発言するのに自信を持てない」

という発言すること、話しかけることに奥手になってしまう生徒さんも中にはいます

ここで、Lv.4「相手の問題解決を支援する」能力、つまりはカウンセリング能力を生かして生徒さんとコミュニケーションを取ってみましょう。

[1]質問のタイミングを確保する

一方的に説明をするのではなく、要所要所で質問の時間を設けます。

例えば、絵画教室で授業を行っていたとします。絵を描くには、画材準備・下書き・着色と行った行程があります。この行程の区切り毎に「ここまでで分からないことはありますか?」と問いかけることで、少しだけ余白の時間を設けてあげることができます。この少しの時間で、生徒さんはその区切りまでに教わったことを少しでも反復できますし、その間で「分からない」ことを聞くこともできます。

こうしてこまめに、問題解決をすることで授業に対する生徒さんの理解力も高まるでしょう。

[2]フリータイムを設ける

授業が終わったら、フリータイムを設けてみましょう。

これは教室によっては既に実施しているところもあるかと思いますが、生徒さんたち自身に習ったことをその場で復習してもらう時間のことです。

先程[1]でご説明した絵画教室で例えるならば、授業中に描いた絵を全員で鑑賞し合っていただき、各々で感想を述べ合う時間をフリータイムとします。

自分の作品を見せるだけでなく、他の人の作品も見ることで、生徒間でのコミュニケーションも取りやすくなり、生徒同士で感想や意見を述べ合うことで、自然と「分からない」ことを口に出せる環境にすることもできます。

数人で同じ質問をすることで「分からない」ことを先生に対して伝えやすくなるのです。

[3]アフターケアをする

生徒さんが帰宅してから、「分からない」ことを伝えてもらう方法になります。

簡単な方法としては、メールやSNSを通じて伝えてもらうことです。

先にご説明した2つの方法を行っても、「聞きそびれてしまった」「伝え損ねてしまった」という生徒さんも出てきます。そうした生徒さんに対して、アフターケアをしていくのも先生にはとても大切なことです。

授業のあったその日中に、聞けなかったこと、伝えられなかったことが出てきた生徒さんにメールやSNSで「分からない」ことを送っていただきます。

授業のあったその日のうちに回答してあげることで、まだ記憶に新しい授業内容と上手く擦り合わせてもらい、「分からない」ことの問題解決の糸口にしてもらうことができるでしょう。

さらに、これらの質問や意見を回答を交えて、次回の授業の冒頭で他の生徒さんにも話すことで、他の生徒さんの復習にも繋がりますね。

ご説明してきたように、個性や理解力にバラつきのある生徒さんに「分からない」ことを自分から伝えてもらうことで、個々の理解力も高まり、授業の進行速度を緩めず、問題解決をしていくことができるでしょう。こうしたフォローの場を設けることで、積極的に発言する生徒さんも増え、先生と自然なコミュニケーションを取ることができるようになる良いきっかけ作りにもなるでしょう。

『話しかけやすい先生』になる一歩として、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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